どうもじんでんです。電気の要素の1つに電圧があります。しかし電圧にも色々な種類があります。その中でも特に理解しておきたいのが、対地電圧です。この記事では対地電圧について解説します。
対地電圧とは?
対地電圧とは、地面と電圧相の間の電圧です。
通常、ブレーカーや機器の端子間の電圧は、線間電圧と呼ばれます。これが機器に入力される電圧値です。コンセントの2つの穴の間の電圧も線間電圧です。線間電圧に対して、対地電圧は地面との間の電圧です。
対地電圧は、どの様な場合に考える必要があるかというと、それは感電です。
感電するということは、人体の一部が電圧相に接触し、人体を通って地面に電気が流れます。そうなると、人体に対地電圧がかかっていると言えます。この事から様々な規程類に、対地電圧に関する制限などが設けられています。
対地電圧は、線間電圧と同じ値になる場合もありますが、線間電圧と異なる場合もあります。
しかし通常の状態で、対地電圧が線間電圧を超えることはありません。
配電方式による対地電圧の違い
対地電圧は、配電方式により違ってきます。代表的な配電方式の例にて、対地電圧と線間電圧の関係を示します。
単相2線式
単相2線式では、2線の内の1線が接地されています。
接地されていない相(非接地相)では、対地電圧は110Vとなります。これは線間電圧と同じになります。
接地されている相(接地相)では、対地電圧は0Vとなります。
単相3線式
単相3線式では、3線の内の1線が接地されています。
非接地相同士の線間電圧は220Vとなり、接地相と非接地相での線間電圧は110Vとなります。
非接地相の対地電圧は110Vとなり、接地相の対地電圧は0Vとなります。
三相3線式(Δ結線)
三相3線式(デルタ結線)では、3線の内の1線が接地されています。ここでは、線間電圧が220Vとして説明します。
線間電圧は、いずれの線間でも220Vとなります。
非接地相の対地電圧は220Vとなり、接地相の対地電圧は0Vとなります。
三相3線式(Y結線)
三相3線式(スター結線)では、中性点が接地されています。ここでは、線間電圧が440Vとして説明します。
線間電圧は、いずれの線間でも440Vとなります。
対地電圧は、いずれの相でも254Vとなります。
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