どうもじんでんです。今回は高圧受電設備の保護継電器の1つである、過電圧継電器について記事にしました。
過電圧継電器は保護継電器の一種です。保護継電器の種類については、こちらをご覧ください。
過電圧継電器(OVR)とは?
過電圧継電器には色々な呼び方があり、「OVR」や「59」とも言います。「OVR」は「Over Voltage Relay」の頭文字をとった略語です。「59」は日本電機工業会(JEMA)にて定められている「制御器具番号」に由来しています。
過電圧継電器は、回路の電圧上昇を検出する為に設置されます。電圧が整定値を上回ると動作します。
文字記号及び図記号
過電圧継電器(OVR)の文字記号及び図記号は次の通りです。
関連規格
過電圧継電器(OVR)に関連する規格などを掲げておきます。
- 電気規格調査会 JEC-2511 電圧継電器
- 日本産業規格 JIS C 0617 電気用図記号
設置の目的
過電圧継電器は、異常時の回路の電圧上昇の検出に利用されます。
主に発電機が故障した時の電圧上昇から機器を守る為に、回路から切り離す信号として利用されます。
整定値の決め方
過電圧継電器の整定値には2つの項目があります。
「動作電圧」と「動作時間」の2つです。
動作電圧
何Vまで上昇したら動作するかを決める要素です。「動作電圧」で整定した電圧を上回ると動作します。
110V回路では一般的に「120〜150V」で整定されます。
動作時間
先程の「動作電圧」で整定した電圧が何秒継続したら、継電器を動作されるかの設定です。
一般的に「1〜2秒」に整定されています。
まとめ
- 過電圧継電器は「OVR」や「59」とも呼ぶ
- 発電機の故障時の過電圧から機器を守る為の信号に利用される
- 整定値は「動作電圧」と「動作時間」で構成される
- 一般的に「120〜150V」「1〜2秒」で整定されることが多い
過電圧継電器は、あまり見かけることがない継電器です。高圧の発電機があれば設置されている事があります。特に難しいことはありませんが、見かける事が少ないので注意が必要です。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。
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