どうもじんでんです。電動工具は今やプロからDIYユーザーまで、幅広い人が使用していますね。特にバッテリー式の電動工具が主流となっています。
そんなバッテリー式の電動工具を選ぶ時に迷うのが電圧です。
一昔前だと種類が限られていたので、メーカーさえ決めれば電圧は自ずと決まっていました。しかし現在は同じメーカーでも、複数の電圧を取り扱っています。
これから電動工具を揃えようって人には、どれを選べば良いか難しいですよね。
そんな人向けに今回は、バッテリー式電動工具の電圧の種類と選び方について解説します。
電動工具のバッテリーの基礎知識
バッテリー式電動工具のバッテリーについて、簡単に基礎知識を解説します。
電圧が高いほど性能が高い
基本的にバッテリーの電圧が高いほど、電動工具の性能が高くなる傾向にあります。
例えばインパクトドライバーであれば、電圧が高い製品ほど大きいトルクがあります。トルクが大きいほど長いネジ、太いボルトを締め付けられるので、性能が高いといえます。
しかし電動工具本体でも各メーカー毎に工夫を凝らしているので、電圧が低くても1ランク上の電圧クラスの性能を備えている製品もあります。
基本的には電圧が高いほど高性能ですが、各製品のスペックは確認する様にしましょう。
ただし電圧が高くなるほど、大型で重量が重くなるデメリットもあります。
電動工具間で流用できる
大手メーカーのバッテリー式電動工具のバッテリーは互換性があり、電動工具間で流用ができます。1つのバッテリーを持っておけば、複数の電動工具で使用できます。
初めに本体とバッテリーと充電器のフルセットを購入すれば、次からは本体のみの購入で良いので経済的です。
しかし後述しますが、全てのバッテリーに互換性がある訳ではないので注意が必要です。
メーカー間の互換性はない
バッテリーはメーカー毎に専用となっており、互換性はありません。電動工具本体とバッテリーのメーカーが違えば、電圧が同じでも使用できません。
世の中には社外品として、違うメーカー同士で使えるアダプターが売られたりしています。
しかしバッテリーは危険な物で、各種安全装置も備えています。アダプターなど、メーカーが想定していない使い方は危険なのでオススメできません。
電圧が違えば基本的に互換性はない
同じメーカーであっても、電圧が違うバッテリーは使用できません。
これは電動工具本体が特定の電圧で設計されているので、違う電圧のバッテリーは付けられないようになっています。
しかし例外として一部メーカーの機種では、1つの電動工具で2つの電圧のバッテリーに対応していたりします。
例としてパナソニックではDual対応の電動工具であれば、14.4Vバッテリーでも18Vバッテリーでも使用できます。しかし14.4Vバッテリー使用時は性能が落ちます。
またハイコーキではマルチボルトバッテリーといい、1つのバッテリーで18Vと36Vに対応します。従来の18V電動工具の時は18Vバッテリーとして機能し、36V電動工具では36Vバッテリーとして機能します。
この様な製品を選ぶと、電圧違いの互換性の問題は解決できます。
1度選んだバッテリーを変えるのは難しい
これまでに解説した通り、バッテリーは互換性がありません。またバッテリー式電動工具のバッテリーは高価です。
よって1度選んだバッテリーを基準に、電動工具本体を買い増す人が殆どです。
バッテリーは最近では、電動工具以外にも様々なアイテムが登場しています。特にマキタではポータブル冷蔵庫やケトルなど、キャンプでも活躍しそうな製品もあります。
この様な製品も使いたい場合は、初めからそれらに対応したバッテリーで揃えると良いでしょう。
後からメーカーや電圧を変えるとなると、多大な出費が発生してしまいます。
バッテリー電圧の種類と特徴
バッテリーの代表的な電圧の種類と特徴を紹介します。
7.2V
7.2Vは、DIY用途からプロ用のペン型ドライバーで採用される電圧です。
性能としては低いですが、軽量で携帯しやすいのが特徴です。サブ的な用途で使用されることが多いです。
プロ用のペン型ドライバーは、7.2Vが主流で人気のある製品です。
DIY向けとしても性能は低く、用途によってはパワー不足です。
10.8V
10.8Vは一昔前までは、DIY向けの性能が低いイメージがありました。
しかし現在では、プロ向けの軽量モデルとして人気があります。
電圧が高くなるにつれて性能と共に重量も上がっています。しかし用途次第では、そこまで性能を必要としないものもあります。そんな性能はそこそこで軽い電動工具として、10.8Vの製品が人気です。
インパクトドライバーでは電動工具側を工夫して、トルクが18Vクラスと同等の製品もあります。
14.4V
14.4Vは、一昔前のプロ向けモデルの主流でした。
現在は殆どが18Vへ移行しており、新製品も発売されておりません。
しかし中古市場ではまだまだ多くの製品が流通しており、安く手に入れたい人にはおすすめです。
プロ向けとしては性能は今ひとつですが、DIY向けならなんとかというレベルです。
18V
18Vは現在、最も使われている電圧です。対応する電動工具も多くの種類が存在します。
プロ向け用途でも十分な性能があります。
選ぶのに悩んだ際は、18Vを選んでおけば間違いなしです。
最近では更に高い電圧のバッテリーが登場していますが、多くの電動工具が18Vで十分な性能があります。
36V(40V)
36V(40V)は、ハイエンドモデルで採用される電圧です。エンジン式と変わらないパワーを誇るものもあります。
ハイコーキでは36V、マキタでは40Vで展開されています。
インパクトドライバーだけでみれば、36V(40V)は過剰な性能と言えます。しかし、よりパワーを必要とする電動工具にはおすすめです。
完全にプロ向けと言えるクラスですね。
用途や状況毎のおすすめ電圧
用途や状況毎のおすすめの電圧を紹介します。
機械(家具)の組み立て
機械や家具の組み立ての用途なら、7.2Vクラスでも充分です。余裕をみても10.8Vクラスがあれば十分でしょう。
それ以上の電圧でも作業は可能ですが、扱いが難しく、価格が高くなるのと本体が大型で重くなるのがデメリットです。
DIY用途
DIY向けなら、10.8Vクラスがおすすめです。最近のモデルは18Vクラスと同等の性能があるので、DIY向けに必要充分です。
背伸びをして18Vクラスも選択肢ですね。
安く入手するなら14.4Vクラスがおすすめです。中古が大量に出回っています。しかし各メーカーとも14.4Vクラスは新製品を出していないので、新しいのが欲しいとなった時は、バッテリーの流用ができないので注意が必要です。
プロ向け
プロ向け用途なら、最低でも18Vクラスをおすすめします。
10.8Vクラスでも18Vと同等の性能がある製品もありますが、軽いのが特徴でパワー不足の場面もあるでしょう。
また対応する電動工具も多く、18Vであれば様々な場面に対応できます。
またハンマードリルや丸ノコなど、よりパワーを必要とするなら36V(40V)も選択肢です。
電動工具以外も使いたい
最近では、電動工具のバッテリーで動く様々な機器があります。
草刈機や扇風機、掃除機、ラジオ、ポータブル冷蔵庫など様々です。電動工具を持っていなくても、これらをキャンプで使う人も増えています。
この様なアイテムを使うなら18Vがおすすめです。対応するアイテムが多いのが特徴です。
より長時間使おうと思うなら、36V(40V)クラスもおすすめです。バッテリー式なので、どうしても動作時間が問題となります。36V(40V)クラスなら、より長時間使用できます。
まとめ
- バッテリーの電圧が高いほど高性能
- バッテリーは流用できる。※条件あり
- 用途毎におすすめの電圧は異なる
電動工具は種類が豊富になり、様々な場面で使用されています。最近ではキャンプでの使用など、業務用の枠を超えて人気がある程です。
また様々メーカーが参入しており、一概に電圧だけではスペックが判断できないものもあります。大手メーカーであれば心配ありませんが、あまり見聞きしないメーカーでは、高電圧でパワーがある様に謳っているものもあります。購入する際は、キチンとスペックを確認する様にしましょう。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。
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