【電気用語解説】地絡(漏電)

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どうもじんでんです。今回は地絡についての解説です。漏電とも併記していますが、地絡と漏電はほぼ同じ意味になります。

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地絡とは?

地絡とは電気回路が大地と接触し、電気が流れる現象をいいます。この時に大地に流れる電流を漏電とも言います。よって地絡漏電は、ほぼ同義と言っても過言ではありません。一般的には高圧回路は地絡で、低圧回路は漏電と表現する事もありますが明確な使い分けはありません。

地絡(漏電)は電気によるトラブル(事故)の2大要因の1つで、地絡による電気トラブルを地絡事故とも呼びます。

通常、電気は電線を通って流れています。また電線は絶縁物などによって絶縁処理されている為に、必要な場所以外には流れない様になっています。これにより人が感電する事はありません。

しかし何らかの理由で絶縁物が破られて、回路が大地と接続される事があります。この回路が大地に接続された状態が地絡状態です。絶縁物が破られる事を絶縁不良とも言います。

大地と接続される状態には、色々な場面が考えられます。例として次のことが考えられます。

  • 人が電気回路に触れて、人を通して大地に接続される
  • 電線に釘やネジが刺さり、建物を通して大地に接続される
  • 機器の内部で絶縁不良を起こし、機械の外箱から接地箇所を通して大地に接続される

上記の例の様に地絡に共通している事は、本来は電気が流れてはいけない箇所に電気が流れている事です。

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図解

電気は目に見えないので、言葉だけではよく分からない事も多いです。ここでは地絡を簡単な図に表します。

正常時

正常時は図の様に、電流が行って帰ってくるのが同じ値です。これは電気の基本となります。

地絡(漏電)時

地絡(漏電)時は図の様に、電流の一部が漏れている状態になります。この様に電気が本来の帰り道に帰らずに、いけない場所に流れる事が地絡です。図で見ると電気が漏れている様に見えるので、漏電と呼ばれる事が分かり易いと思います。

この漏電が人を感電させたり、火災につながる原因となります。

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地絡(漏電)しているとどうなる?

地絡している状態は、非常に危険な状態です。地絡の危険は、大きく2つに分けられます。

機器が地絡している場合

機器が地絡している場合は、その機器の外箱が充電状態になっている可能性があります。

この状態で人が機器に触れると感電する恐れがあります。

配線の途中で地絡している場合

釘やネジにより配線の途中で地絡している場合は、漏電により火災につながる恐れがあります。

建物に地絡電流(漏電)が流れる事で、流れる場所によっては熱を持ち発火から火災につながる事があります。

地絡から保護するには

地絡自体を事前に防ぐ事は難しいです。その代わりに地絡(漏電)した時に保護できるかが重要です。保護の方法には大きく次の2つあります。

地絡継電器や漏電ブレーカーを設置する

地絡が起きると地絡電流が流れます。これを検知して動作する地絡継電器や漏電ブレーカーは、地絡に対する重要な保護装置です。

地絡すると瞬時に回路を遮断するので、感電や火災を防ぐ事ができます。

機器を接地する

機器の地絡では本体が充電状態になり、感電する恐れがあると言いました。これは機器に接地工事をすることで防げます。

キチンと接地をすることで、機器に発生する電圧を軽減してくれます。これにより人が触って、感電する可能性を下げます。

この記事を書いた人
じんでん

当サイトの運営者。
電気設備の保守管理の仕事に携わっています。専門知識ってネットでは出てこないか、難しすぎるって場合がおおくないですか?そこで私は電気関係の仕事で役立ちそうな情報を簡単に分かりやすく発信しています。
〔保有資格〕
・第3種電気主任技術者
・第1種電気工事士
・消防設備士

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