どうもじんでんです。今回は電気工事の基本アイテムのドライバーの選び方についての記事です。ドライバーは色々な種類がありますが、ここでは電気のお仕事向けのドライバーについて紹介します。
ドライバーとは?
ドライバーは説明不要なほど、ポピュラーな工具ですね。どこのご家庭にも1個くらいはあるのではないでしょうか。
ドライバーというと、多くの人がプラスドライバーとマイナスドライバーを思い浮かべると思います。しかしドライバーはプラスとマイナスだけではなく色々な種類があります。
そもそもドライバーは日本産業規格(JIS)では「ねじ回し」と呼ばれています。これから分るように、ドライバーはねじを回す工具の総称です。よってねじの頭はプラスやマイナス以外にも、トルクスやソケット、六角などがあります。
ですがここでは、プラスドライバーとマイナスドライバーに絞って紹介します。
ドライバーの先端のサイズ
ドライバーを選ぶ上で1番大事なのは、先端のサイズです。同じプラスドライバーでも、実は色々な種類のサイズが存在します。
先端サイズはねじに合わせて選ぶ必要があります。間違えて選ぶと、ねじを舐めてしまう原因となります。
プラスドライバーの先端サイズの種類
一般的なプラスドライバーの先端サイズの種類は次の通りです。
- 1番(No.1、+1)
- 2番(No.2、+2)
- 3番(No.3、+3)
数字が大きいほど、先端のサイズが大きくなります。
また精密ドライバーを0番などと言ったりもします。ここでは電気工事用という事で割愛します。
( )内は表現は違いますが同じサイズを指しています。
電気工事でよく使うのは2番です。これは絶対必要なサイズです。大きいサイズのブレーカーなどでは、3番を使う場面もあります。1番はあまり使う場面はないかと思います。
マイナスドライバーの先端サイズの種類
一般的なマイナスドライバーの先端サイズの種類は次の通りです。
- 5.5(-5.5)
- 6(-6)
- 8(-8)
数字が大きくほど、先端のサイズが大きくなります。精密用など、これ以外にも種類はあります。
電気工事用であれば、6を1つ持っておくといいでしょう。マイナスドライバーは使用用途が限られるので、これ1つあれば大丈夫でしょう。
サイズ
ここで言うドライバーのサイズとは、軸の長さのことを指します。狭い場所では短いものを、奥まった場所には長いものを使用します。
電気工事で一般的なサイズは、100mmではないでしょうか。
これを基本に状況によって、短いものや長いものを選ぶと良いでしょう。
グリップの種類
ドライバーのグリップにも色々な種類があります。
形状や素材で違いがあります。
素材
代表的な素材と特徴は、次の通りです。
- 樹脂(ハード)…耐久性があり、汚れが付きにくい
- 樹脂(ソフト)…クッション性があり、手に馴染みやすい
- 木製…油がついても滑りにくい
電気工事で使うなら、樹脂(ソフト)がおすすめです。
形状
代表的な形状と特徴は、次の通りです。
- ラウンドタイプ…押し回しに適している
- 多角タイプ…置いた時に転がらない
- ストレートタイプ…早回ししやすい
電気工事用で一般的なのは、ラウンドタイプです。その中でも、ボールグリップが最も使われている印象です。
貫通、非貫通
ドライバーには、貫通タイプと非貫通タイプがあります。
通常のドライバーは、先端の軸はグリップの途中までしかありません。これを非貫通タイプとも言います。
対して貫通タイプは、先端からグリップの末端までが繋がっています。この事から貫通タイプと呼びます。
ネジが古く錆びたものなど、固く回せない時にハンマーで叩き衝撃を与える事で回せる場合があります。非貫通タイプでは、ハンマーの衝撃を充分には伝えることができません。貫通タイプであれば、軸を直接叩けるので衝撃を充分に伝えることができます。
しかし電気工事では、貫通タイプの使用はおすすめできません。それは軸が繋がっている事で、万が一に充電部に先端を接触させた時に持ち手まで充電され、感電する可能性が非常に高いからです。
貫通タイプを使用する場合もあるかと思いますが、普段使う物は非貫通タイプをおすすめします。
その他の機能
今までのは基本的な機能をまとめました。ここからは+αの機能を紹介します。
場面によっては、とても便利な機能もあります。必要なものを選びましょう。
ボルスター付き
ボルスターとは、軸の根本に付いている六角部分のことです。
六角になっているので、スパナやレンチをかけることができます。これによりより強い力でネジを回すことができます。
マグネット付き
マグネット付きは、ドライバーの先端部に磁気を持たせてあります。これによりネジを手で保持していなくとも、ドライバーにネジが付いてきます。
しかしそこまで強力ではないので、過信は禁物です。
絶縁タイプ
絶縁タイプは、ドライバーの軸の先端部以外が絶縁処理されているものです。
通常のドライバーは全体の半分が金属ですが、絶縁タイプでは金属部が限りなく少なくなっています。
電気工事では、ドライバーによる短絡事故なども発生しています。これの対策として、絶縁タイプを選ぶのもいいでしょう。
ラチェットタイプ
ラチェットタイプは、軸とグリップが独立して回転するものです。
これによりドライバーを持ち替えずに、素早くネジを回すことができます。
電気工事では、ドライバーに力をかける場面があります。ラチェット式では、充分に力をかけれないことがあるので、適さない場合もあるので注意しましょう。
差し替えタイプ
差し替えタイプは、軸とグリップが分離して好きに組み合わせることができます。軸は電動ドライバーのビットと共通です。
グリップを1つ持っておけば、ビットを差し替えることで様々な先端に対応できるのがメリットです。工具箱や腰道具をコンパクトにしたい場合などにおすすめです。
しかし通常タイプと比べ、一体感が悪く違和感を感じることもあります。
まとめ
- ドライバーの先端サイズは色々ある
- グリップも様々な種類がある
- 電気工事では非貫通タイプがおすすめ
- 色々な機能は、場面によって使い分ける
ドライバーは電気工事の1番基本的な工具です。シンプルな構造で選ぶことも少ないと思いがちですが、意外に奥が深い工具だと思います。1番使う工具なので、自分に合った良いものを選びたいですね。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。
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