どうもじんでんです。今回は「絶縁抵抗」について解説します。
絶縁抵抗とは?
絶縁抵抗とは、簡単に言うと「どれだけ電気を通しにくいかを表したもの」です。
電気は必要なところに流れて、不必要なところには流れない様にしないといけません。電線のように電気が流れやすいものを「導体」、ゴムのように電気が流れにくいものを「絶縁体」と言います。
これを絶縁抵抗で表すと導体は絶縁抵抗が限りなく低く、絶縁体は絶縁抵抗が高いものと言えます。
家電の電源コードも電気が流れていますが、コードの被覆が絶縁体である為に手で触れても感電することはありません。
絶縁抵抗が低いということは、漏電や感電の危険性が高いとも言えます。
絶縁抵抗値
絶縁抵抗は絶縁抵抗値という値で数値化して表します。単位は「MΩ」を用いるのが一般的です。数値が高ければ高いほど、電気を通しにくいと言えます。
絶縁抵抗値の測定には絶縁抵抗計を使用します。絶縁抵抗計はメガーとも呼びます。
絶縁抵抗値には法的に基準が決められています。それらを下回ると、その電線や機器は使用してはいけません。それは絶縁抵抗値が低下すると、感電や漏電の恐れが大きくなる為です。本来、電気を通さないものが劣化により徐々に電気を通すようになります。
劣化の原因は屋外における紫外線などの影響や、水分の付着、工事などによる電線への傷などが挙げられます。
低圧電路の基準
低圧電路においては「電気設備に関する技術基準を定める省令」の第58条にて規定されています。
使用電圧によって3区分に分けられます。
- 300V以下で対地電圧が150V以下の場合は「0.1MΩ以上」
- 300V以下で対地電圧が上記以外の場合は「0.2MΩ以上」
- 300Vを超えるものは「0.4MΩ以上」
高圧電路の基準
高圧電路においては法的に基準は存在しません。
これは高圧電路の絶縁抵抗値は天候や気温、湿度に左右されやすい為です。判断は先程の状況などを考慮してしなければいけません。
しかし過去の経験などから各団体や組織、会社で決められている場合もあります。
あくまでも法的には基準はなく、参考値となります。
コメント
制御盤製作しているものです。
同僚が新人に分電盤の絶縁抵抗測定を指導していたのですが。
分岐の遮断機を全部解放して個々に測定してました。
逆ですよね全部の遮断機を投入して対地、相間で測定ですよね?
コメントありがとうございます。
分電盤自体の全体的な絶縁測定であれば、おっしゃる通りすべてを入の状態で測定するのが良いかと思います。
絶縁抵抗値が低いなどの原因究明や、分電盤以降の負荷側の測定などであれば個別での測定もあります。
大事なのは、なにを目的とした絶縁測定なのかと思います。
回答ありがとうございました。
てっきりgmailに返答来ると思っていたので気がつきませんでした