どうもじんでんです。現場では様々な工具が必要です。特にネジやボルトはサイズや種類が多くあり、全てに対応しようとすると工具が多くなってしまいます。
更にネジ頭の種類に合わせてビットを用意しても、いざ使おうと思ったらどこにあるか分からないなんて経験ありませんか。
工具をキチンと整理整頓して管理するのが大事ですが、その労力を減らすためになるべく万能な工具が欲しいですね。
今回は、そんな悩みを解決する素晴らしい工具を見つけたので紹介します。
ビットもソケットも使える万能性、ビットを本体に収納できるコンパクトさなど、多くの魅力が詰まった工具です。
WeraのZyklopポケット8009
皆さんWera(ヴェラ)って工具メーカーを知っていますか?
ホームセンターなどでは見かけることは少ないメーカーですが、名前は知らなくても特徴的なデザインのドライバーは見たことあるのではないでしょうか。
Weraは創業は1936年でドイツに本社がある、老舗の工具メーカーです。ドライバーを主軸としたハンドツールを発売しています。
今回は、そんなWeraのZyklopポケットを紹介します。Zyklopポケットは一言で表すと超万能ラチェットです。
詳しくは後述しますがソケットハンドルにもなるし、ビットハンドルにもなります。ソケットハンドルとビットハンドルはアダプターを使えば共用も可能ですが、Zyklopポケットはそのままでどちらにも対応できます。
今までにこんな工具が他にあったでしょうか。私も見つけた時は、こんな便利なものがあるのかと驚きました。
Weraは高級ブランドで、漏れなくZyklopポケットもなかなかのお値段です。気軽にお試しで買ってみようとはできない価格です。個人的には値段以上の便利さが実感でき、満足できるおすすめの工具です。
知ってはいるけど購入に踏み切れない人にも魅力が伝えられればと思います。
そんなZyklopポケットをおすすめできる人はこんな人です。
- 色んな種類のネジを扱う人
- 多くある工具をひとまとめにしたい人
- ネジもボルトも扱う人
総合評価
製品名 | Zyklopポケット 8009 |
---|---|
総合おすすめ度 |
項目 | 評価 | 備考 |
---|---|---|
機能 | ギアが72歯など基本性能が高い | |
サイズ | 全体的にコンパクト | |
重量 | ビット内蔵なので重い | |
バリエーション | 内蔵ビットの種類が違う2パターンある | |
付加機能 | ビットとソケットのどちらも対応 |
※評価については、他メーカーの同等クラスの製品との比較や、個人的な主観を元に点数を付けています。
スペック
製品名 | Zyklopポケット 8009 |
---|---|
対応ビット | 6.35㎜ |
対応ソケット | 9.5㎜ |
全長 | 133㎜ |
重量 | 約205g(内蔵ビット含む) |
ラチェットギア | 72歯 5° |
ヘッド ロック位置 | 0°、15°、90° |
※抜粋して記載しています。詳しくはメーカーのサイトなどをご参照ください。またスペックの一部は実測値を記載しています。
ビットもソケットもこれ1つで対応
Zyklopポケットの最大の特徴は、ビットにもソケットにも対応している点です。
本来、ビットとソケットは差込口が違うので、それぞれ専用のハンドルが必要です。しかしZyklopポケットは1つで、2つの差込口を有しています。
ビットは6.35mmのサイズに、ソケットは9.5mmのサイズに対応しています。
構造
見た目はソケットハンドルそのものですが、ソケット差込口の先端に穴が開いており、ここがビットの差込口となっています。
余計なアタッチメントなどを取り付けることなく、どちらも対応できるのは非常に素晴らしい構造です。
万能な工具は機能は豊富だけど、余計なものが付き大型化して、使い勝手が悪くなるパターンが多いです。しかしZyklopポケットは普通のラチェットソケットハンドルのサイズを保ったまま、ビットにも対応しています。
ソケットハンドルとしての使用感は、何ら問題ありません。普通に良いラチェットハンドルといったところです。
保持はマグネット
Zyklopポケットのビットとソケットの2つに対応している構造は、1つのデメリットを生んでいます。
それはビットとソケット共に、保持がマグネットとなっている点です。
ビットもソケットも本来はハンドル側にボールによる突起物があり、ビットやソケットの溝に入ることで機械的に強固に装着されます。この構造によりそう簡単には脱落しないようになっています。
しかしビットとソケットを共用できる構造の為に、機械的な固定が不可能となっています。これの解決策として、マグネットによる固定が採用されています。
機械的な固定では無い為に着脱時は押し込む必要がなく、軽い力で着脱可能です。
ですが少し力強く振ると、遠心力でビットやソケットが外れてしまいます。通常の作業では問題はありませんが、持ち運んだりするような状況においては、装着したままでは外れる危険があります。
高所作業などのビットの脱落が、大きな危険に直結する作業での使用はおすすめできません。
12個のビット内蔵されている
Zyklopポケットのもう一つの特徴として、ビットが内蔵されている点があります。その数は12個でプラスビットはもちろんのこと、トルクスビットも入っています。
ビットが別で保管だと、いざという時に無くて使えなかったりするので内蔵されているのは大きなメリットです。ビットを無くす心配もなくなりますね。
もちろん6.35mmなら市販のビットも装着できます。ただしマグネットで保持する機構上、両頭ビットは使用できないのでご注意下さい。
持ち手部分に内蔵
ビットの収納部は持ち手の部分にあります。
底部を引き出すとビットホルダーが出てきます。
ホルダーはハンドルと分離できない構造になっていますが、少し角度が付くような構造なので、ビットの付け外しは簡単です。
実際に扱ってみると、角度が付かずにホルダーがストレートな状態だと、上段のビットの付け外しが難しいと感じました。
ちょっとしたことですが、ビットが小さいので考えられた作りですね。
内蔵ビットの違いで2種類ある
Zyklopポケットは2つの種類があります。ノーマルタイプとインチサイズタイプです。何が違うか一見分かりづらいですが、内蔵されているビットの種類が違います。
ノーマルとインチサイズそれぞれに内蔵されているビットは次の通りです。
ノーマルタイプ
- プラスビット ・・・PH1、PH2
- ポジビット ・・・PZ1、PZ2
- トルクスビット・・・TX10、TX15、TX20、TX25
- 六角ビット ・・・3、4、5、6
インチサイズタイプ
- プラスビット ・・・PH1、PH2
- トルクスビット・・・TX10、TX15、TX20、TX25
- 六角ビット ・・・1/8、5/32、3/16、1/4
- スクエアビット・・・#1、#2
違いはインチサイズタイプでは、スクエアビットが2個と六角ビットがインチサイズで4個入っています。対してノーマルタイプはポジビットが2個と六角ビットがミリサイズで4個入っています。
使う人次第ですが、私はノーマルタイプをおすすめします。
多機能なのにコンパクト
Zyklopポケットはこれまで紹介したとおり、色々と対応している超万能ラチェットハンドルです。
しかしこの手の製品は機能を詰め込みすぎて大型化し、実際の使い勝手はイマイチなんてことも多々あります。
しかしZyklopポケットはただのラチェットハンドルと考えても、握り心地や使用感は一級品です。さすがWeraの工具といったところです。
ラチェット機構も72歯で振り幅が5°と、他と遜色ありません。ヘッドの角度を変えても、しっかりと固定されるので使いやすいです。
本体の全長も133mmと、手のひらに収まるサイズ感です。Zyklopポケットというだけあって、ポケットに入れて持ち運べるサイズ感ですね。
しかし全長が短いので、ソケットハンドルとして使うときは注意が必要です。
ハンドルが長くないので、大きなサイズのボルト回しは力が入らずに難しいと感じました。サイズ的には13mmのソケットまでなら問題ないかと思います。それ以上は締まり具合では難しい場面も出てくるでしょう。
ソケットハンドルとしては、どんなサイズでも対応できる訳ではないのでご注意下さい。
まとめ
- ビットもソケットもどちらも使えるラチェットハンドル
- ビットが12個内蔵されている
- ハンドル単品で見ても優秀な製品
Zyklopポケットは、様々な場面に対応できる万能ラチェットハンドルです。これ1つ持っておけば色んな状況に対応できます。
ネジを外そうと思ったらビットがなくて、取りに戻るなんてことが少なくなるでしょう。メンテナンスで色んなネジを扱う人には、特におすすめします。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。
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