【レビュー】直流対応で太陽光発電設備の点検に!共立電気計器の低圧用検電器KEW5712

【レビュー】直流対応で太陽光発電設備の点検に!共立電気計器の低圧用検電器KEW5712のアイキャッチ 計測器
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どうもじんでんです。電気仕事の必需品の検電器は、皆さんが持っていますよね。しかし殆どの人が所持している検電器は、交流にしか対応していないって知っていますか?

これまではあまり直流用の検電器は需要がありませんでしたが、最近は太陽電池発電設備の普及により需要が増えています。

直流用検電器は、交流用と比べてラインナップが少ないのは事実です。

その中でもオススメできる直流対応の低圧検電器を見つけたので紹介します。

共立電気計器の低圧用検電器KEW5712

私は太陽電池発電設備での使用も考えて、直流対応の低圧検電器を探していました。

まずは検電器で有名な長谷川電機工業で探してみましたが、今ひとつこれだという製品を見つけることができませんでした。次にこのサイトでも紹介している、交流用低圧検電器KEW5711を発売している共立電気計器で探しました。

ここで今回紹介する直流対応の低圧用検電器KEW5712を見つけました。

この製品が良いと思った理由は、交流用としてのポイントも高い点です。直流用オンリーなら他にも魅力のある製品がありますが、できれば交直どちらでも便利に使用できる製品が良いですね。

この記事では、そんなKEW5712を詳しく紹介していきます。

  • KEW5712をおすすめできる人はこんな人です。
  • 直流対応の低圧検電器が欲しい人
  • 交流も直流も対応する低圧検電器を探している人

総合評価

製品名低圧用検電器KEW5712
総合おすすめ度4.0
KEW5712のおすすめ度
項目評価備考
サイズ4.0他と大差なし
性能4.0直流対応
表現4.0発光もブザーも十分
感度4.0感度調整はできないが、ちょうどいい感度
その他4.0AC/DCどちらも十分な機能がある
KEW5712の総合評価

※評価については、他メーカーの同等クラスの製品との比較や、個人的な主観を元に点数を付けています。

スペック

製品名低圧用検電器KEW5712
電圧AC80~600V
DC40~750V
周波数50/60Hz
電池LR-44×2
連続使用時間※公式情報なし
サイズ本体:133×19×19.5㎜
リード線:715㎜(クリップ部含まず)
重量約17g (電池含む、リード線除く)
被覆の上からでも検電可能
常時スタンバイ
CAT対応×
KEW5712のスペック

※抜粋して記載しています。詳しくはメーカーのサイトなどをご参照ください。またスペックの一部は実測値を記載しています。

直流に対応

KEW5712の最大のポイントは、直流対応であることです。

対応する直流電圧の範囲はDC40〜750Vと、低圧検電器としては十分な性能があります。小規模な太陽電池発電設備の直流側であれば、概ね低圧の範囲なので対応できますね。

下限値が40V〜なので、車のバッテリーのDC12Vなどには対応できないのでご注意下さい。本製品はあくまでも、電気設備の保守管理向けです。

直流回路の検電時はリード線が必要

交流用の低圧検電器は、手で握るだけで使用可能です。しかし直流回路では、ただ手で握るだけでは検電できません。

検電器本体にリード線を接続して、それを接地端子に接続する必要があります。こうすることで回路が形成されて検電が可能です。リード線は付属しています。

共立電気計器の低圧用検電器KEW5712の直流検電モード

ただし直流回路が非接地回路である場合は、上手く検電できないので注意が必要です。

このリード線や非接地回路の注意点については、KEW5712特有の問題ではなく、全ての直流用検電器に言えることです。

検電器本体とリード線の接続は、リード線側がクリップとなっているのでそれを本体のクリップ部分に噛ませるだけとなっています。

共立電気計器の低圧用検電器KEW5712のリード線接続部

リード線のクリップは特殊な形状をしているので、汎用性が高くないのが残念ですね。できれば市販のミノ虫クリップであれば良かったです。

交流用としても優秀

KEW5712を選んだポイントに、交流用としても十分に使える点があります。

多くの直流用の検電器は、交流にも使えても被覆の上からは検電できません。交流用の検電器であれば、被覆の上から検電できるのは必須の機能ですね。

KEW5712であれば、交流においての被覆の上からの検電に対応しています。感度調整はできませんが、実際に使用してみて問題ない感度だと感じました。

電線に接触させると検知して、少しでも離せば検知しないくらいの感度です。

KEW5712であれば普段は交流用検電器として使用して、必要な時は直流にも対応できる検電器として使えます。1台2役のマルチに活躍できる検電器です。

また検電器の先端もゴムタイプとなっているので安全性が高いのもポイントです。

サイズも一般的な低圧用検電器とさほど変わらないのも良いです。参考までに長谷川電機工業のHTE-610L-Rとのサイズ比較画像を載せておきます。

共立電気計器の低圧用検電器KEW5712のサイズ比較

発光とブザーでお知らせ

検電器の有電圧の知らせ方は、検電器を選ぶ大事なポイントとなります。特に仕事で使うなら、様々な環境での使用を考慮する必要があります。

KEW5712は、有電圧時は発光とブザーで表します。

発光は十分に明るく、屋外でもきちんと視認できるレベルで問題ありませんでした。

ブザーも十分な音量があり、若干の騒音があっても気付けるレベルだと感じました。

またKEW5712は常時スタンバイタイプの検電器で、安全性が高いのもポイントです。電源を入れ忘れていたなんてヒューマンエラーを防止できます。

検電器の常時スタンバイタイプについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

しかし被覆(AC)モードと裸(AC/DC)モードの切替スイッチがあるので、使用時の注意は必要です。

共立電気計器の低圧用検電器KEW5712の切替ボタン

まとめ

  • 直流に対応
  • 交流用としても十分使える
  • 安全性も高い

太陽電池発電設備の増加により、直流回路向けの計測器の需要が増えています。

太陽電池発電設備で直流用検電器が必須かというと疑問が残ります。実際には非接地回路などで使えなかったり、リード線の接続をするならテスターでいいとも思います。

しかしキチンと理解して使用できれば、仕事の効率化が図れます。

これから蓄電池などで、直流回路はどんどん増えてきます。今から準備しておいてはどうでしょうか。

現時点では、直流対応の低圧検電器は紹介したKEW5712をおすすめします。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人
じんでん

当サイトの運営者。
電気設備の保守管理の仕事に携わっています。専門知識ってネットでは出てこないか、難しすぎるって場合がおおくないですか?そこで私は電気関係の仕事で役立ちそうな情報を簡単に分かりやすく発信しています。
〔保有資格〕
・第3種電気主任技術者
・第1種電気工事士
・消防設備士

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